ボンドから
座・高円寺レパートリー『男たちの中で』、初日。
エドワード・ボンドから、上演にかかわる全員に向けて感謝のメッセージと、「ナガサキ」と題された(直接長崎を題材にしたものではない。かの地にあるグランド・ゼロ記念碑とそこで遊ぶ子どもたちを写した一枚の写真にインスパイヤーされたという)短い詩がとどいた。
詩を書き上げるのに、夜の9時半から午前2時まで5時間半かかったと書き添えてあった。
いかにもボンドらしい、選び抜かれた簡潔な言葉。
キャスト、スタッフともども、この舞台をCOVID-19感染症下の「世界」に向けて。
ナガサキ
エドワード・ボンド
最初に地上に住んだものたちは
土地を耕し偉大な都市の壁と塔を築いた
そして戦に出かけていった
彼らは荒れ地をつくり自分たちの建てたすべてを破壊した
戦争は餌を食べつづける限りのない食欲のよう
そこにはもうなにもない
いま あたらしい世代の若者たちは 死者の煤とほこりと灰まみれで生きるために生まれたのを悲しむのか?
わからない
わたしがわかるのは それが問われなければならないということだけ
座・高円寺レパートリー
エドワード・ボンド『男たちの中で─IN THE COMPANY OF MEN─』
10月17日(土)~25日(日)
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